交通事故に遇ったら

交通事故に遇う前に、知っておきたい豆知識を紹介!

交通事故では起訴率より大切なことがある!?

交通事故26

交通事故自体の起訴率は約10%前後で年間推移しており、低いといえるでしょう。しかし、起訴されれば有罪率は99.9%で前科がつきます。そもそも起訴とは、警察から検察への送致ではなく、送致された検察が裁判を行う選択肢を選ぶことです。

交通事故の場合、事件によって起訴率に大きな差があります。起訴率把握も大事ですが、早期の弁護士依頼で、起訴されない努力をすべきなのです。

交通事故自体の起訴率は?

交通事故全体の起訴率は10%前後で年間推移しています。

刑事事件全体では、起訴率が30%で年間推移していますから、交通事故全体の起訴率は低いといえるでしょう。ただし、交通事故でも被害が重大であれば起訴される可能性は高くなります。

つまり、交通事故起訴率10%の中に入ってしまうのです。

交通事故の起訴率は事件内容によって変わるので注意が必要!

同じ「交通事故」という事件であっても、その内容、つまり被害状況によって、起訴率は大きく異なっています。ここでは、検察が出している統計年報に沿って、起訴案件が多い死亡事故について見ていきましょう。危険運転致死傷罪の場合は、起訴率が約90%で年間推移しています。

それに比べると、業務上”過失”致死傷罪では、起訴率が年間約10%前後で推移しています。ただし、同じ”過失”であっても、無免許運転や飲酒運転の場合は、起訴率が90%前後で年間推移しています。これが、無免許で飲酒運転であった場合だと、起訴率は100%になります。

同じ死亡事故であっても、事件内容によってこれだけ差が出ます。この理由は過去に、無免許運転や飲酒運転によって被害が大きい事件が発生し、国民の厳罰化を求める声が高くなり、司法側もその声を無視できず、同意したからです。

そもそも起訴とは何でしょうか

マスコミがやや過熱気味なのか、逮捕されただけ・書類送検されただけ・起訴されただけで、まるで犯人=前科確定のように報道する傾向がみられます。交通事故を起こすと、警察が捜査を開始し、加害者を特定します。特定した際、逮捕して身柄を拘留して取り調べるケースもあれば、逮捕せずに、加害者が在宅のままで警察署へ随時出頭してもらい、取り調べるケースがあります。

逮捕する・されないは、起訴とは全く関係ありません。逮捕は、証拠隠滅と逃亡を防ぐために行うだけであって、起訴に直結するわけではありませんし、もちろん前科もつきません。警察は加害者への取り調べで「調書」を作成します。

この調書と他の証拠物を検察に送ることを、よく見聞きする「書類送検」といいます。※書類送検は、正しくは法律用語ではないので、以下、「送致」と表現します。なぜ送致が行われるかというと、代表的な理由は2つあります。

まず、警察と検察、2つの異なる組織で事件を捜査して、えん罪を防ぐためです。次に、「法廷で裁判を行い、処罰は裁判長に決めてもらいます」という起訴を行う権限が、検察官にしかないからです。つまり、起訴するかどうか決めるのは、検察官の裁量次第だといえます。

起訴されたら前科はつくのでしょうか?

検察が起訴しただけでは、前科はつきません。起訴されると、法廷で公開裁判が行われます。そこで裁判長が加害者に有罪判決を下して初めて、前科がつくことになります。逆に言うと、無罪判決ならもちろん前科はつきません。

しかし日本の裁判では、99.9%有罪判決が下ります。つまり、起訴された時点で、有罪=前科を背負うことになるという認識で間違いないと思います。軽微な交通事件の場合、検察から略式裁判を提案されることがあります。

略式裁判は、法廷での公開裁判がなく、裁判は書類だけで進められます。また、罰則も100万円以下の罰金・科料となります。加害者は法廷で公開裁判を受ける必要がなく、早く事件から解放されるので、負担は減ります。

ただし、略式裁判での罰金も前科となります。これは、法廷での公開裁判で、執行猶予がついても同じで、やはり前科がつくことになります。

前科がついたら一体どうなるの?

逮捕や送致だけでも、新聞等で自分を特定される報道がなされることがあります。それに加え、起訴や実際に有罪判決が出たら、確実に報道されます。最悪、実名が報道されるリスクもあります。こうなると、今勤めている会社には、大変居づらくなるでしょう。

しかし、今いる会社を辞めても、前科があると再就職も困難になります。自分が雇う側の立場になって考えると、その困難さを実感できるかもしれません。また、地域での肩身も狭く、外に出づらくなるでしょう。そして、影響は家族にまで及びます。

「加害者の家族だ」と、世間から後ろ指をさされます。このような家族への影響から、既婚者は離婚の危機を抱えるリスクが高くなります。お子さんがいる場合、学校や保育園などでイジメの対象になるかもしれません。さらに、公務員など、一部の職種では就職の受験試験を失います。

また資格の中でも、受験資格をはく奪されるものもあります。保有していた資格そのものを失うことだってあるのです。

前科をつけないために!自分にできることを精一杯やり、プロの弁護士を早めに味方につけよう

前述のように、前科がついていいことは一つもありません。人生が、マイナスの方向へ一気に傾いてしまいます。ですから、前科がつかないように、自分にできることを精一杯やりましょう。しかし、司法や事件の素人にできることは限られています。

ですから、これは交通事故に限らず、全ての刑事事件に共通することですが、早めに弁護士をつけることです。なるべく刑事事件に強い弁護士についてもらえるよう、そんな弁護士の選び方から費用支払いまで、自分の労力・時間・お金を惜しんではいけません。

自分の一生を大きく左右する状況なのですから。裁判で裁判長が罰則を決めるとき、また検察官が起訴か不起訴か選択するとき、基準にするのは、・被害者の処罰感情・被害の弁償・加害者の反省の度合い・加害者の再犯性などです。

交通事故の被害者への謝罪と被害者弁償は一般的に保険会社が行います。しかし、交通事故だけではなく刑事事件全てにいえるのですが、必ず示談が成立するとは限りません。そんな時、示談に準じた方法を教えてくれ、手続きを進めてくれるのが弁護士です。

逮捕されてしまった場合、接見できるのは(会えるのは)弁護士だけです。逮捕・拘留されて心細いなか、プロの法律家が味方でいてくれれば大変心強いですよね。また取り調べについての助言も行ってくれるので冷静になれます。

冷静になれれば、取り調べで、やっていないことは堂々とやっていないと主張できますし、調書に納得いかなければ、納得いくまで調書の修正を警察に依頼しやすくなります。示談用の謝罪文や警察・検察へ提出する反省文の添削も、弁護士にお願いできます。

その文章を通すなどの方法で、加害者に再犯性が無いことを客観的に示してくれるのも、やはり弁護士です。

ただし、弁護士だけに任せてしまってはいけません。

ドライブレコーダーの普及で、事故当時の状況は把握できるでしょう。

しかし、人間の記憶は曖昧です。

その前後の経緯や、警察の取り調べ状況などは、早めに弁護士に報告し、弁護士が情報を精査して、全力を出せるように自分も一生懸命になりましょう。

⇒もしも今日、交通事故に遭ったら!取るべき行動をチェック

本当に大事なことは何でしょうか

もしも、交通事故の加害者になってしまったら、起訴率の把握も大切ですが、それと同等かそれ以上に起訴されないように、弁護士と協議しながら、自分にできる精一杯の努力を行うべきでしょう。自分自身と家族のためにも大切なことです。

© 2018 交通事故に遇ったら Bluesand Theme